蟻をよく見かける時期とそうではない時期はありませんか?
蟻は昼夜関係なく活動できる昆虫ですが、それにも活発な時期と鈍くなる時期があります。
気になるのは冬の間についてです。
多くの昆虫は冬を迎えることなく命を落としてしまうか、あるいは寒さをしのげる環境でじっと春を待ちます。
蟻を冬に見かける機会はなかなかないと思いますが、蟻は越冬ができる昆虫なのでしょうか。冬の間も活動しているのでしょうか。
蟻の気になる生態について、もっと調べてみましょう。
蟻の気になる生態。冬はどうしてる?
蟻の活動が活発になるのは春から夏にかけてです。多くの昆虫同様、餌などを求めて活動します。
蟻は幼虫を自分たちで育てるため、幼虫のぶんの餌も働きアリが集めて回ります。
蟻の身体にはそのうと呼ばれる餌をたくわえられる部分があります。それを活用し、餌を巣に持ち帰り幼虫に分け与えるのです。
特筆すべきは気温が高いときほど蟻の活動は活発になるということです。
蟻は暑さに強い身体をしており、蒸し暑かったり、気温が25度を越えるとより活発になると言われています。
言い換えれば、蟻は気温が低くなると活動が鈍くなります。
蟻は周囲の温度に合わせて体温が変化する変温動物です。
ですので気温が低くなると活動ができなくなるため、冬の間は冬眠をして過ごします。活動するのは秋までです。
だいたい11月頃から餌をせっせとたくわえ、越冬します。
冬の間は土の下などで寒さがすぎるのを待っているのです。
まとめ
蟻は変温動物であるため、冬の間活動することができません。
そのためあたたかい春や夏のうちに活発に動き回り、働きアリを増やしたり、幼虫のための餌を集めたりしておきます。
新しい女王アリが産卵を終えると、冬支度が加速します。
蟻は一年間の命ではなく冬も越えることができるので、動けるうちに越冬するための餌を集めておくのです。
冬は主に巣の中で過ごし、寒さをしのいで春を待ちます。
童話「アリとキリギリス」を思い起こさせる行動ですね。
キリギリスは別にして、蟻は冬を乗り越えるためにコロニー全体で熱心に餌集めに勤しんでいたわけです。