春、夏、秋と年がら年中そこらで見かけることができていたはずのアリは、なぜか冬はぱったり姿を現さなくなります。もしかして冬眠しているのかな?と思う方もいらっしゃるでしょう。

また、アリを飼ってまだ冬を越したことが無い方は、アリも冬眠するのかどうなのか、する場合はどういった準備をしておけばいいのか、たいへん心配で仕方がないと思います。大概の生き物にとって、冬というものは越すだけでも一苦労な季節ですからね。

それでは、冬にアリを見かけなくなるのは冬眠しているからなのでしょうか?

冬眠というより冬休み?アリの冬眠時期

アリは、気温が本格的に下がってくる冬の時期になると、冬ごもりを始めます。『アリとキリギリス』という寓話を一度は聞いたことがありませんか?

蟻 冬眠 時期

怠け者のキリギリスとは対照的に、働き者のアリは冬に至るための準備をせっせと進めていきます。こちら、寓話の本質はさておき、アリが冬ごもりの準備をする、というのがキーポイントになってきます。

アリは、冬になって気温が下がってくると、巣の中にこもり、だんだん餌を食べなくなっていきます。最高気温が14℃を下回る日が続くと、もうほとんど活動もしなくなります。そしてこの状態が春まで続くわけです。

そのためアリも冬眠しているのか、と思われがちですが、実はアリは冬を越す時だけじっと活動が鈍るだけで、本当に冬眠しているわけではないのです。

冬の間は確かに基本的には餌を食べませんが、時々は動いて餌を食べます。だいたい半月に一度ぐらいのペースで動き、それまでに溜め込んだ餌をほんのちょっと齧ります。籠もっている場所、あるいは飼育されている場所の温度が高いと、もっと頻繁に食べることがあるそうですよ。

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秋までの間に溜め込んだ餌と、身体につけた脂肪をゆっくり消費しながら、寒い冬を乗り切る。そしてまた春になったら外へ出ていく。アリの越冬は、冬眠というよりも冬休みといった感じですね。

まとめ

アリは、他の生き物たちと似たようで違う冬の越し方をします。もちろんアリの種類によって冬の越し方も違うため、寒い季節でも普通に動き回る冬眠知らずのアリだって存在します。しかしだいたいのアリが冬は活動しなくなると見ていいでしょう。

ある日ふっとアリを見かけなくなったな、と感じたら、それこそが冬の来た証拠であるとも言えます。

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