結婚飛行の過程で別の巣のオス蟻と共寝した女王蟻は、地上に戻り羽を抜いたのち、地中に潜って産卵を始めます。この卵からは基本的には働き蟻が産まれてきます。
そしてこの働き蟻により世話をすることの卵や幼虫の数が増えていきます。産まれた卵が孵化し、やがて成虫して働き蟻になるまでにはどのような過程があるのでしょうか。
蟻の卵が孵化し、成虫になるまで
はじめは女王蟻が単独で産卵を行うことが多いので、産まれた卵の世話も当然女王蟻がすることとなります。産まれたばかりの卵はとても弱いので、女王蟻はずっと卵のそばにいて世話をし続けます。
カビが生えるなどの湿気により雑菌が発生してしまうこともあるため、女王蟻は卵をなめることによってこれを防いでいます。 卵から孵り、幼虫になった後も、女王蟻の世話は終わりません。蟻は幼虫の段階では、口や小さい顎くらいしか備えていないため、自分で動くことすらできません。そのため、食事はもちろん、移動までもを女王蟻が世話してあげることになります。
卵から孵り幼虫になってから2週間程度の期間で、アリの幼虫は脱皮を繰り返すことによりすこしずつ成長していきます。そしてやがてサナギの状態となり、そこからまた2週間程度で羽化し、働き蟻となるのです。
働き蟻となった成虫は、女王蟻や、彼女が産んだ卵や幼虫の世話をはじめ、この段階でようやく女王蟻による単独の子育てがおわりを告げるのです。
女王蟻は初めの産卵では10個程度しか卵を産みませんが、働き蟻が増えるに応じて産卵する卵の数を増やしていくようです。
蟻が卵から孵るのに要する日数とは?
産まれた卵は女王蟻や働き蟻によって世話をされるようですが、おおよそ2週間程度で孵化するようです。
しかしこれは蟻の種類や世話をする蟻の状態や数などによってバラつきがあるようで、1か月程度待たねば孵化しないケースもあるようです。
まとめ
今回は蟻の卵の孵化についてまとめてみました。「女王」などというたいそうな名前がついているので、育児関連は他の蟻に任せきりなのかと思えば、最初の働き蟻が誕生するまでは基本的にたった一匹で子供の世話をしているのです。
ほとんど自分自身は食事もせずに子育てに没頭するそうなので、とても母性にあふれる生物みたいですね。