今の今までさまざまなところでその姿を見てきたアリという生き物ですが、実は彼らがどうやって孵化するのか、よく知らない方のほうが多いのではないでしょうか?

アリなんか気持ち悪い!という嫌悪感から、知りたくないと感じる方も当然いらっしゃるかとは思われます。また、アリ飼ってるから知ってるよ!という、最近増加傾向にあるというアリ愛好家の方ももちろんいらっしゃると思います。

では、そのどちらでもない、興味があるわけでもないけど知る機会があるなら知ってみたいかも……という方に、アリがどうやって孵化し、羽化していくのか、お教えしてみましょう。

孵化からもう大変!?アリが羽化する時期とは

アリは、卵から生まれる生き物です。女王アリがぽんぽこ生み出した卵のひとつひとつは、巣のなかにいる働きアリ達に徹底的な管理をされながら、ぬくぬくと育まれていきます。

蟻 羽化 時期

そしておおよそ、産卵から二週間後。アリの卵は自分で外側の繭をどうにかできないため、周りの働きアリや女王アリに手伝ってもらって、自分を閉じ込める繭を噛みちぎってもらう必要があります。

そうして無事生まれた幼虫は、最初、口と小さなアゴぐらいしか動かせるところがないため、自分で移動することができません。給餌や移動から全ての世話を、女王アリしか居ない場合は女王アリが、働きアリが羽化していれば働きアリ達が担当します。

幼虫が幼虫としてある期間は、だいたい10日から2週間前ぐらいでしょうか。それぞれ個体差や種族差はありますが、だいたいそれぐらいの期間が掛かります。そして幼虫を終える頃になると、アリの幼虫は自分で自分を包む繭を作り出し、その中に閉じこもります。いわゆる「さなぎ」のような状態になるわけですね。

ここからまた2週間ほどの時間が経つと、自分で作った繭を内側から食い破り、羽化した成虫のアリがでてきます。「羽化」という単語はなにも必ず羽の生えている種族だけに使われるものではありません。

一部のオスアリや新たな女王アリが生まれる時を除き、基本的にアリは羽を持たない生き物です。それでも「羽化」と称されるのは、蝶や蛾など他の虫達がたいていそういったシステムにあるからでしょう。

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とにかく、アリの産卵から孵化、そして羽化までには総計して1ヶ月ぐらいの時間がかかります。その間、働きアリや女王アリはその卵や幼虫の世話を見続けるのです。アリって、案外子供おもいな一面があるんですね。

まとめ

ポコポコ生まれて次々大きくなっていくイメージの強いアリですが、実は生み出されてからきちんと羽化するまでにかなりの手間と苦労と時間が掛かっています。そのくせ、一度に生み出される卵の量は結構多めですから、アリの巣の中はいつも大変なことになっています。

働きアリ達が「働き」アリと名付けられていることについても、子育て事情の面倒さを知ってみると、なんだか納得できませんか?頑張れ、働きアリ!

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